読書感想文を書く時のポイント、続きですー。
その② 本を読む
とりあえずまず、何も考えずに読んでください。
多少わからない言葉とかがあっても気にしないで読んでください(ページごと飛ばすのはだめです)。まずは全体の筋、内容を把握しましょう。
ここでのポイントは、「はじめの何ページかはがまんして読む」です。
特に小説だと、はじめに「登場人物やその人物の生活背景」が書かれます。
「説明」部分なので、状況がよくわからなかったり、退屈だったりすることもあると思います。でもここさえクリアしてしまえば、はれて話が動き出します。
読みはじめておもしろくなくても、がまんしてとりあえず読み進めましょう。
ためしに有川浩の「レインツリーの国」(新潮文庫)を読んでみましたが、全220ページ中、30ページで大体の登場人物が出そろいました。
本によって全体の長さが違うので、ページ数ははっきり言えませんが、おもしろくなくてもはじめはがまん!
しばらくすると(たぶん)おもしろくなってきます。
本を読むのまとめ
〇とりあえず最後まで読む
〇おもしろくなくても、はじめの何ページかはがまんして読む
読んだら、ノートを用意します。
その③ 感想を出す
ここからは実際に本を使って例を出していきます。
前出の「レインツリーの国」はネタバレがあるので、別の本にします。
おまじないつかい なかがわちひろ作 理論社 ISBN 9784652009116
いきなり子供向けですが(笑)絵本と読み物の中間ぐらいで、小学生1~4年生くらいまで使えます。
感想文の悩みとして、「おもしろかった」「すごいと思った」以外感想が出てこない!というのがあると思います。
感想を出すポイントは、「自分だったらどうするか」を考えることです。「自分と同じだと思った」ことでもいいです。
それを考えるとっかかりになるのが、「印象に残った場面」です。
読んですぐ、再読しなくても思い出せる場面がそれです。
なので、読んですぐに、先ほど用意したノートに「覚えてること・印象に残った場面」を書き出していきます。
例の本だと、
☆P20 おかあさんが「おまじないつかい」だったこと
☆P60 わたし(ゆらちゃん)もおまじないつかい見習いになったけど、クラスのしんちゃんに「のぼり棒から落ちろ!」とおまじないをかけたら、本当に落ちてしまったこと
☆P82・P91 しんちゃんがおりがみで亀を折ってくれて、先生にふたごのあかちゃんがうまれたこと
このあたりが物語のポイントなので、覚えている場合が多いと思います。でも全然違うことでも構いません。たとえば、
☆P36 おたまじゃくしが乾いてニボシみたいになってたこと
☆P46~ わたしがじぶんにおまじないをかけて、さかあがりができるようになったこと
ページ数は確認用なので、あとで調べて書けばOKです。
次の段階で、書き出した中から作文に使えそうな「感想」を探していきます。
感想を出すのまとめ
〇感想を出すポイントは、「自分だったらどうするか」。「自分と同じだと思った」ことでもよい。
○「印象的だった場面」(=再読しなくても思い出せる場面)を書き出す。
その④ 感想文を書く
ここまできたらあと一歩!感想をまとめて、実際に作文を書いていきます。
まず、先ほど書いた印象的だった場面をチェックします。
それぞれ、「その状況になったら自分だったらどうするか」を考えます。
その中で、一番いろいろなことを考えられそうな場面を選びます。
そこで考えたこと、感想をふくらませて、結論を付けると、作文のだいたいの流れができます。
具体的には、
主人公はこういうことをした
→自分だったらこうするだろう
→結論(「主人公と同じ気持ちで、これからも〇〇しようと思った」、「これからは、主人公を見習って〇〇しようと思った」、「自分だったら取らないであろう主人公の行動から、〇〇ということを学んだ」)
というのが書きやすいです。
もちろんこうでなくても構いません。自分が書きやすいのが一番です。軸にする人物も、主人公じゃなくてもいいです。
感想のボリュームが足りなそうなら、何場面か合わせても構いません。
改めて言いますが、これは「とりあえず終わらせるための」読書感想文の書き方なので、コンクールとかに入賞するようなすばらしい感想文の書き方ではありません…。
そのような感想文を書く場合は、書き出しや話の展開にいろいろなコツがあると思います。
「読書感想文の書き方」的な本にのっているはずですので、そちらを参考にしてください。
さて、では実際に読書感想文を書いてみます。
私の場合、核にする場面は、
・P60~のしんちゃんがのぼり棒から落ちてしまったところ、P76~の千羽鶴を折るところでした。
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「おまじないつかい」を読んで
題名を見て、「おまじないつかい」ってなんだろうなあと思い、この本を手に取りました。
「まほうつかい」は聞いたことがあるけれど、「おまじないつかい」は聞いたことがありません。
学校の図書館にもおまじないの本があります。それにのっているのが全部つかえるようになったら、いいことがたくさんおきそうです。
この本に出てくるゆらちゃんのお母さんは、おまじないつかいだと書いてあったので、すごくうらやましくなりました。
ゆらちゃんも、修行したらさかあがりができるようになったので、おまじないつかいになれたんだと思いました。
でも、ゆらちゃんがしんちゃんに悪いおまじないをかけたら、本当にしんちゃんがのぼりぼうから落ちてしまって、先生の具合も悪くなってしまいました。
もしわたしがゆらちゃんでも、しんちゃんに悪いおまじないをかけてしまうと思います。
しんちゃんはゆらちゃんのお母さんを魔女だと言ったり、おまじないをインチキだと言ったり、いじわるだったからです。
それで本当に悪いことが起きたら、私だったら、どうしたらいいか分からなくなってしまうと思います。
ひとりで、「どうか元気になりますように」ってお祈りするだけだと思います。
でもゆらちゃんは、元気になるおまじないを考えて、考えるだけじゃなくて実際に千羽鶴を作りはじめたのがすごいなあと思いました。
おまじないというのは、ただ言葉をとなえるだけじゃだめなんだなと分かりました。
どうしたら元気になるか、どうしたら希望がかなうか、自分で考えて、ちょっとづつでも行動しないと、おまじないはきかないんだなあと思いました。
もしこれから、何かかなえたいことがでてきたら、私もゆらちゃんみたいに、どうしたらかなうかいっしょうけんめい考えて、それにむかって行動したいと思いました。
そして「のろいつかい」にならないように、いいおまじないをたくさん使える「おまじないつかい」になりたいと思いました。
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これで、改行入れないで800字くらいですかねー。
結論はP36~のおたまじゃくし&アオムシをそだてる場面から考えました。
いい結論が見つからないなー、というときは、ノートに書きだしたメモを頼りに、本に戻ってみてください。何かしら考えるタネになるフレーズや場面が見つかるのではと思います。
超長文になってしまいました!
次回こそ、「読書感想文におすすめの本」をのせたいと思いますー。
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